オメガのオーバーホールは正規店修理、時計修理業者はどちらがいいのか

時計修理業者

オメガの正規店修理と時計修理業者はどちらがお得なのか?

時計全部に言える事ですが、高級時計を購入した時点で、数年後にオーバーホールが必要になります。高級時計でオーバーホールが不要という時計は現時点で存在しません。

車には車検、家はリフォームといったように、定期的なメンテナンスは何事にも必要とします。オメガの時計は決して安い時計ではなく、高級時計の部類です。それだけ機械式時計として複雑であるため、メンテナンスが重要になります。

そこで気になるのは「オメガ」の腕時計をオーバーホールする際、どこがお得にできるのか。

オメガを購入し、長期的に所有している方なら一度は必ず考える事ではないでしょうか。オーバーホールを依頼する選択肢として、何があるのかを解説していきます。

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時計修理ゼウス外装仕上げの事例|分解・点検

オメガのオーバーホールのタイミング

機械式時計は複雑かつ精密に組まれているため、経年劣化による動作不良にならないため、定期的なオーバーホールが必要です。

オメガの機械式時計は通常のモーブメントであれば、「3~4年に1度」のオーバーホールを推奨しています。コーアクシャルムーブメントは「8年~10年」は大丈夫と言われていますので、どのみちオーバーホールは必要という事です。

ようするに期間内にオーバーホールを行うのが理想とされています。オーバーホールを要する時期になった段階で、選択肢はいくつかあります。

1.オメガの正規修理サービス「コンプリートメンテンナンス」を受ける
2.時計修理業者にオーバーホールを依頼する
3.壊れるまで使い続ける。

選択肢は3つありますが、言うまでもなく3番は非推奨です。それについても後程解説していきます。

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東京銀座オメガカスタマーサービスセンター

1.オメガの正規修理サービス「コンプリートメンテンナンス」を受ける

オメガの正規修理サービスの名称が「コンプリートメンテナンス」です。
このサービスはオメガの時計技術者が最先端の設備でオーバーホールを行います。

コンプリートメンテナンスでは、時計の精度、防水性などをチェックし、25項目にわたって徹底的にオーバーホールを行います。正規修理であればパーツの供給問題も無視できて、保証期間が長いのが特徴です。

もちろん、正規修理だからこそ、総費用は高価となる事があるのも着目する点です。

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オメガカスタマーサービスセンター 東京

「コンプリートメンテナンス」を受けるには?

オメガのコンプリートメンテナンスサービスを受けるには、オメガ製品を取り扱うスウォッチグループが運営している正規オメガサービスセンターに持ち込みます。なぜ持ち込みがいいのかというと、百貨店やオメガ販売店の場合、手数料がいくらか取られるからです。

東京、大阪にスウォッチグループ直営のカスタマサービスがあるので、そこに持っていくことになります。しかし他のサービスセンターはオメガの公認された民間修理業者であるため、スウォッチグループの直接のサービスを受けられるわけではないです。

東京・大阪在住の方は、カスタマーサービスセンターに直接持ち込みすればいいと思いますが、それ以外の地域は郵送で「コンプリートメンテナンス」を依頼するのが良いです。

正規修理のメリット
・メーカーならではの修理を担保できる
・24ヶ月の長期保証

正規修理のデメリット
・依頼料が高価

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時計修理業者のオーバーホール

2.時計修理業者にオーバーホールを依頼する

オメガの「コンプリートメンテナンス」を依頼したいけど、高いと感じる方は、時計修理業者に依頼する事をオススメします。

修理業者によってオーバーホールの基本料金は異なっていますし、料金体系は様々です。
オメガのコンプリートメンテナンスの金額と比較すると5~7割が相場観としてあります。

オーバーホールを従来の金額と比べて半値ぐらいで受けられる事を考えればリーズナブルではないでしょうか。

オメガのムーブメントの特徴としては、壊れにくく高精度です。そのため、ムーブメントもシンプルかつ高性能ですし、「大量生産」されているためパーツの流通量が非常に多いためパーツをいままでは、オメガのパーツをメーカーから直接買えたため、民間の修理業者でも問題なくパーツを入手出来て、修理が出来ていたのです。

しかし現在、オメガが属するスウォッチグループは、グループ外への補修用部品の供給を停止して状況であり、オメガも部品供給を止めています。時計修理業でオメガのオーバーホール対応が困難になっていると言われています。そのため、一部の時計業者でもメーカーへの取次ぎ扱いになっているところが多くなっています。

正規店と比較すると修理業者によって技術や品質に差が大きくあり、これを見抜くは安易ではないため、GoogleMapなどの口コミを参考するのが良いのではないでしょうか。オーバーホール依頼で重要視するのが「質」なのですが、「とにかく安い」で選んでトラブルになる事が多く、そこの見極めも大事です。

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オーバーホール 時計修理業者

民間の時計修理業者を選ぶ時のポイント

「Google Map」の口コミを参考にしましょう。

修理業者は「規模が起きい≠質がいい」になりつつあります。ましてやパーツ供給が停止されている現状で質の担保が難しくなってきている口コミが増えてきています。口コミなどを参考にすれば、時計修理業者のクオリティを把握するのは簡単になってきました。

民間修理業者のメリット
・メーカーとオーバーホール費用が半値に近い
・オーバーホールの速さ
民間修理業者のデメリット
・保証期間、6ヶ月~12ヶ月

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時計が壊れてしまったら

3.壊れるまで使い続ける

これについて解説するサイトはほとんどないと思いますが、結果的に一番の悪い手段です。
ではなぜ壊れるまで使い続けるのが悪手なのか解説いたします。

まず、腕時計から下記のようなサインが出ます。

・動かない
・時間が遅れる
・時間が止まる
・カレンダーの日付が変わらない
・ガラスが曇りだす

このようなサインが出たら結構手遅れですが、それでも強引に使うと中のゼンマイのダメージは凄まじい事になっています。
どうしてこうなるかと言いますと、潤滑油が劣化しているにも関わらず無理やり酷使してゼンマイが削れたりと、割れてしまったりします。

人間でいう、「疲労骨折」に当たります。普通はすぐに病院で治療をして、骨折を直しますが、時計からそのようなサインが出ているにも関わらず無理して酷使すると別の個所にも影響が出てきます。 そうするとオーバーホールの基本料金だけに限らず、パーツ交換が発生します。

考えられる原因は様々あるのですが、ゼンマイの巻き上げ不足による駆動力が足りてないからです。
自動巻きに考えがちに多いのは、腕につければ動き続けると考える方は多いのですが、自動巻きの時計は内蔵ローターが腕の動きで回転し、ゼンマイを巻き上げる仕組みになっています。十分な駆動力を得られないと精度が乱れたり、止まってしまう事があります。

実際、民間の時計修理業者なら3万で済むオーバーホールが、酷使したおかげで5~6万まで行ってしまうケースが多いのは酷使したのが原因と考えられるのが大半です。オメガの正規の修理でも同様の事が言えます。パーツがあまりにもひどい場合、別途見積もりが発生するのも注意点すべきです。壊れてから修理する考えは家電の考えであって、高級時計には向いてない考えです。

オメガのオーバーホールのご依頼